予防の重要性について(狂犬病…

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予防の重要性について(狂犬病、フィラリア、ダニ)

予防の重要性について(狂犬病、フィラリア、ダニ)

 

 

 

 

 

 

 

 

広尾・恵比寿・西麻布・南麻布を中心に診療を行う「広尾テラス動物病院」です。

はじめてのわんちゃん、ねこちゃんをお迎えした飼い主様は、必要な予防が多く、何をいつ予防すべきなのか、不安に感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

感染症を予防するために、狂犬病や混合ワクチンの接種、フィラリア、ノミやダニの予防を適切なタイミングで行うことが重要です。これらの予防を怠ると、多くの病気に感染するリスクが高まります。

また、予防接種が法律によって義務付けられているものもあるので注意が必要です。

そこで今回は、狂犬病やフィラリア、ノミ、マダニ予防の重要性について、感染がもたらす病気や予防方法などをご紹介します。

 

■目次
1.狂犬病の予防について
2.フィラリア症の予防について
3.ノミ・マダニの予防について
4.まとめ

 

狂犬病の予防について

<概要>
狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染した犬や他の哺乳類に噛まれたり、引っかかれたりすることにより、体内にウイルスが侵入することで発症する感染症です。発症すると致死率がほぼ100%に達します
1956年以降、日本では人間への感染例は報告されていませんが、世界的にみると特にアジア、南米、アフリカで年間約55,000人がこの病気で亡くなっています。
狂犬病が存在しない国は約10カ国程度しかなく、日本もその一つです。そのため、海外へ行く際は狂犬病への感染リスクに十分に注意する必要があります。

 

<感染をもたらす病気や症状とは?>
狂犬病に感染した犬の症状には、主に狂躁期(きょうそうき)と麻痺期の2つの段階に分けられます。

狂躁期:興奮状態に陥り、目に入るものを頻繁に咬みつくようになります。そのため、くちびるや舌をケガして、口から血の混じった泡や唾液を出します。また、急に明るい光や大きな音に対して敏感に反応します。

麻痺期:全身が麻痺して歩けなくなる、噛む力をコントロールする筋肉が動かなくなることによって下あごがうまく支えられず食事を摂ることが困難になる、舌が口から垂れてよだれがでるなどの症状を発症し、最終的には昏睡状態に陥り死亡する可能性があります

 

<予防方法と重要性について>
狂犬病を予防するためには必ずワクチンを接種することが重要です
日本では狂犬病予防法という法律により、生後91日以上の場合は毎年1回の狂犬病のワクチン接種が義務付けられています

 

フィラリア症の予防について

<概要>
フィラリア症は、フィラリアという寄生虫が原因で発症する病気です。
犬が蚊に刺されることで、フィラリアの幼虫であるミクロフィラリアが血液に侵入し、体内を巡りながら成長して成虫になります。

フィラリアの成虫は犬の体内で長期間にわたって生存し、その間に繁殖を行います。成虫から産み落とされたミクロフィラリアは血中に留まり、別の蚊が犬を刺した際に血液と共に摂取されることで、犬から犬に感染します。

 

<感染をもたらす病気や症状とは?>
犬がフィラリアに感染すると、特徴的な症状を発症することがありますが、感染の初期段階では症状がみられないことも珍しくありません

しかし、成虫に成長したフィラリアは肺動脈や心臓に寄生し、心臓機能の衰えや血管の閉塞を引き起こすことがあります。そのため、咳や運動時のパフォーマンスの低下、呼吸困難、疲労感、体重の減少などの症状が現れることがあります。

症状がさらに進行すると、重度の三尖弁逆流や大静脈症候群など、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。これらの状態になると血尿や低血圧などの深刻な症状が現れ、急死のリスクも高まります

 

<予防方法と重要性について>
フィラリア症は、蚊による吸血を通じて感染し発症します。そのため、蚊の活動が始まる時期から蚊がいなくなる1ヶ月後までの間、月に1度の予防薬の投与が必要になります
また、予防薬には、錠剤、チュアブル、スポットオン、注射製剤など様々なタイプがあります。どのような予防薬を使用すべきなのか分からない場合は獣医師に相談しましょう。

 

ノミ・マダニの予防について

<概要>

ノミやダニは春から秋にかけてより活動的になりますが、冬場でも完全に死滅するわけではなく、家の中に潜んでいることがあります。これらは草地や茂みに生息し、散歩時には特に注意が必要です
さらに、外出から帰宅した際にノミやダニを家の中に持ち込んでしまい、住みついてしまうこともあります。

 

<感染をもたらす病気や症状とは?>
ノミに背中や腹部などを咬まれると、赤みと激しいかゆみを引き起こしたり、アレルギー性皮膚炎を発生させたりすることがあります。また、ネコノミは猫ひっかき病の原因となる病原体を媒介する可能性があるため、注意が必要です。

ダニに咬まれると、かゆみを感じ、アレルギーや貧血を引き起こすことがあります。皮膚を引っかくと、傷が生じ化膿する可能性もあります。ダニはウイルスや細菌など様々な病原体を運ぶことが知られています。特に、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)という病気では人への感染が報告されています。SFTSでは、亡くなってしまう例も報告されているため注意が必要です。

 

<予防方法と重要性について>
ノミやマダニの予防としては、駆除薬によって感染を防ぐことが期待できます。
また、駆除薬には錠剤、チュアブル、スポットオンといったさまざまなタイプがあります。

 

まとめ

犬や猫の健康寿命を延ばすためには、予防接種や定期的な健康診断が大切です。
犬や猫を飼い始めたら、まずは動物病院を受診し、健康状態をチェックしてもらうだけでなく、予防方法について説明を受けましょう。

 

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